メインハリヤード艤装変更(その2)2020年11月25日 08:44

メインハリヤード艤装変更(その2)

2020年11月某日
未だ仕事が忙しい最中ですが、仕事 を無理やりやっつけ の区切りがついたので定時で退社し、艇に向かいました。
高速道路を使って係留地に向かいます。
着いた係留地は真っ暗です。懐中電灯とカメラを持って慎重に艇に乗り込みます。
艤装を確認すると…三つ並んだ内、真ん中のブロック(滑車)が一つ余っています。

現状の艤装状態

『これはもしかして、メインハリヤードで使うブロック?!』

その可能性大です。
何より、今現在不使用のブロックですから、何に使おうが当方の自由です。

『では、マストについているウィンチは何に使う???』

と言う疑問が残りますが、それはさておき出来そうなことは確認できました。
艇から慎重に慎重に降ります。落水するわけにはいきません。
あんな経験はもう沢山です。
帰路
帰りも高速道路を使用して、帰りました。
結局、いつもと変わらない帰宅時間となりました。
帰宅後
昔の写真を見てみます。
前オーナーと試乗した時の写真がありました…

引き渡し前の状態


予想は的中。黄色いロープ(メインハッリヤード)がブロックを介して引かれています。
余っていたブロックはメインハリヤード様でした。
次回、訪艇したときは艤装を変更します。

これで怖い思いが一つ減るはずです。

なんで今まで気が付か無いんでしょうね!? >> 自分

ジブセール展開不良対策(その12)2020年11月27日 06:56

ジブセール展開不良対策(その12)

その後
当方の体力が持たないので、縄梯子はどうかと用意するも使い難くまたもや揺れ、使用を断念しました。
妻も試みましたが当方以上に無理はさせられず、マスト登りは断念しました。
観察

手持ちの単眼鏡を使ってマストの上を観察します。
遠目での観察なのではっきりわからないのですが、ジブハリヤードがファーラーに絡みついている感じです。

ジブセールダウン

目視で絡みがなくなる様に、また既存のジブハリヤードのテンションが緩くなるようにファーラーを回しながら、ジブセールを(引き出すのではなく)解きます。
セールのクリューやラフを引いて降ろそうとしますが降りてきません。
更にファーラーを回したり色々試行錯誤していると何とか降りてきました(妻が下ろしました;_;)。
夫「何で、さっきまでピクリとも下りなかったのに!?」
妻「偶々、絡まない良い位置になったのでは??」
夫「………………………………」

ジブハリヤード

今ついてるジブハリヤードはセールを降ろし切ると手が届かなくなる程度の長さしかなく、やはり暫定のハリヤードでした。
フォアステー下から出ているスイベルスナップシャックル付きのライン(ジブハリヤードか、トッピングリフトで使用していたと推測)をジブハリヤードとして使用する事にしました。
スピンネーカーで使用するトッピングリフトは、今の当方では無用の長物です。
使用する場合は、その時考える事にします。

ジブセールアップ

ハリヤードを繋ぎ変え、セールを揚げ直します。
急いで揚げると、ジブセールのラフがきちんと入っていきません。
ジブセールのラフがどの様にしてファーラーに固定されているのか、初めて解りました。

「ちょっと巻いて!」、「はいストップ!」を繰り返して少しずづジブセールを揚げていきます。

きちんと開いたり巻き取ったりできるか確認します…………やはり途中で回らなくなります。
ハリヤードが絡まるようです。

供回り防止器
再度セールを降ろし、どう対応しようか思案します。
Facebookでは「ハリヤードフィーダー」と言う物を使ってフォアステイとジブハリヤードに角度を付けることを推奨されました。
でも当方は、今シーズン、いや今日、今すぐにでも直したいのです。
これもFacebookで教えて頂いた供回り防止器を急遽作成します。
作成した供回り防止器
教えて頂いた方に感謝です。お名前を失念しました申し訳ありません
最初ピアノ線を使用して作ろうと思いましたが、錆びるのでSUSに変更しました。
ピアノ線の様に弾性が無いので不安がありましたが、スイベルが軽い力で回るので問題なさそうです。
再度セールを揚げ直します。
セールが開くか確認…………出来ました。ではファーリング…………出来ました。

「やった!出来た!」思わずつぶやきガッツポーズを取ってしまいました。

道具をかたずけます。

試走
妻は嫌がりましたが試走りです。
補機を始動し出航の準備です。
舫を解いて出航。
無事、初めて、メイン+ジブでの帆走が出来ました。
いつもより、風があるのか、ジブセールの影響か、クローズホールドに近い角度で確実に風上に走っています。
GPSも何も無く試走に出たので感覚でしかないのですが、ジブ無しの倍以上に早く走っている感じがします。感激です。

カミングアバウト(タッキング)に挑戦……やっぱりできません。
要修行ですね。
帰路

舫をとり手仕舞いを行い、帰路につきます。
遂にジブセールが使えるようになりました。
終始、顔がにやけていたと思います。
次回のセーリングが楽しみです。

クリートの交換(その1)2020年11月28日 13:26

クリートの交換(その1)

木製クリート
当艇には木製クリートが装備されています。
木製クリートは趣があって良いのですが、踏んで欠いてしまいました。
壊したクリート

経年劣化やメンテナンス不足もあるとは思いますが、当方の不注意で使えなくなってしまいました。
材質検討
木製クリートにするか、別な材質のクリートにするか悩みました。
材質ごとの利点/欠点を、当方の独断と偏見でまとめてみました。
当方の認識に誤りがあれば指摘して頂くと幸いです。
材質利点欠点総合
木材趣がある。
軽量
要メンテナンス
高価
樹脂軽量
安価
強度不足
紫外線に弱い
アルミ軽量
安価
海水による腐食
強度不足
×
ステンレス高価
耐腐食性
高価
重い
ずぼらな当方としてはステンレスのクリートに交換する事にしました。
購入品検討
材質はステンレスに決定しました。
次は、どのメーカーの、どの製品を購入するかです。
既存の取付穴は、出来るだけ流用し、追加の穴あけは最小限にしたいと考えます。
既存の木製クリートの取付穴間隔は40mm。これを基準に製品を探します。
最初は写真右端の様な一列穴の製品を探しましたが、ついに見つけることが出来ませんでした。
仕方が無く二列穴で長手方向の寸法が40mmの製品を探すと、一個だけありました。
浅野金属社製のステンレスクリート140です。
海遊社さんで購入します。
当て板
ネジだけで船体に固定すると、船体が壊れそうなので当て板が必要です。
いつもの様に板曲げ.comさんに図面を送って当て板を作ってもらいます。

2020セーリング(5回目)2020年11月30日 12:37

2020セーリング(5回目)

2020セーリング(4回目)の帰り
船の修理をお願いしている業者に上架の時期を聞きに訪問。
俺「こんにちは、今年も上架したいので、宜しくお願いします。」
業「了解した。いつまで乗る?もう上げたいと言う人もいるけど?」
俺「天候次第ですけど、次の三連休くらいまでは乗りたいです。」
業「そうだよな。了解した。12月の早い時期に揚げよう!」
俺「それでお願いします。ではまた!」

これで、セーリング可能な最終日が決まった。恐らく11/29が最後になる。

前日午前まで
それ以来、windyとにらめっこを続け、何時行けそうか思案し、天気や風の強弱に一喜一憂する毎日でした。
途中「メインハリヤード艤装変更(その1)々(その2)」でマスト下まで行かなくてもメインセールを揚げられる事を確認し「ジブセール展開不良対策(その12)」でジブセールが使えるようになり、ますます次のセーリングが楽しみになっていました。
3:30
携帯の目覚ましが鳴るが起きれず、妻に小突かれ起床。
4:00出発。途中食料を買い込み車通りがほとんどない国道を走り係留地へ。
6:30
到着、補機を始動、アイドリングが安定せず若干の不安が残るが艤装を開始する(アイドリングが安定した後は問題無しでした)。
メインセールのタックを止め、メインセールをマストに通し、リーフラインを通す。
メインハリヤードとメインセールのトップを接続する。
メインハリヤードをブロックを経由してコックピットにリードする。
メインシートとブロックを艇内から取り出しブームに取り付ける。
ジブシートエンドを8の字結びで抜け止めを行う。
前回の試走でティラーエクステンションが壊れたので付け替え。
GPS、雷検知器に電池を入れ起動。

作業忘れが無いか確認……OK!!
コックピットからメインハリヤードを引き、セールが揚げられる事を確認……OK!!

8:00
車で待っていた妻が車に乗り込み舫いを解いて出航。
メインセールを揚げます。コックピットでハリヤードを引きウィンチを使ってテンションをかけます。
その後ジブセールを展開……出来ません。

「?!?!?!?!何で?!?!」

一瞬焦るも原因はファーリングロープがブロックのところで絡んでいました。
絡みを解いて無事ジブセール展開完了。
前方の図

西南西の(多分)至軽風を艫(とも)から受け、メインセールを開き、それに合わせてジブセールも開こうとしましたが、きれいに開きません。
つっかえ棒(ウィスカーポール)が欲しくなりました。
やはり真追っ手は走り難いので若干斜め後ろから風を受けるように走ります。
GPSによる対地速度は0.2knから2kn位。時々無風となり海上を漂いながら海上で休んでいるカモメに挨拶をします。
沖からうねりが入ってきています。余り気持ちが良いものではありません。

9:00
メインセールの写真を撮ってみました。ドラフトの深さは9%、ドラフトの位置は前縁から43%位でしょうか?
良いのか悪いのか判断できません。もう少し下から撮らないと正確なドラフトが解らない感じですね。
メインセール

お気付きでしょうか、ワンポイントリーフラインのリーチ部分がねじれていますね。
艤装のミスです。

Windyによるとそろそろ風が強くなる時間帯です。
徐々に艇速が上がってきました。

不意に後方から(音と言うか何というか説明が出来ませんが)変な気配がして後ろを見ると、兎(うさぎ:白波)が見え始めていました。
2020初セーリング」を思い出し「これ以上強くなるなよ」とつぶやきます。
妻は寒くなってきたのか艇内に入り休んでいます。
艇速は4knから5kn位。瞬間的には6.1knをGPSが示しています。
上げ潮の中で お絹 沖に 向かっていますので向かい潮のはずです。
6knと言う値に目を疑いました!。
6knと言えば当艇のハルスピード(造波抵抗が大きくなりスピードが出にくくなる速度)です。

ジブ+メインでこの海象は初めてなので、少し怖くなってきました。
何かあった時に対処できる自信がありません。
沖に向かうのをやめて港に戻ることが頭をよぎり始めました。

9:30
これ以上沖に出て、風が強くなったら帰れる気がしなくなりました。
港に戻ることにします。

カミングアバウト(タッキング)に自信がないので、ジャイブを考えましたが風が強いので、やっぱりカミングアバウトで方向転換…出来ないので補機の力を借りてカミングアバウト終了。
無事帰航が最優先です。

風上(係留地)に向かいます。メインシートは一杯まで引き、ジブセールも引きます(まだトリムの塩梅がよくわからないのでシバー(ばたつき)がなくなる位に引きます。
艇を風下に向けすぎたのでしょうか、不意にオーバーヒール(あくまで当方にとってのオーバーヒールです。他の人がどう思うかはわかりません)になります。妻が驚いて艇内から出てきました。

ここでワンポイントリーフ(縮帆)を決断。
メインハリヤードを緩め、リーフラインを引きますが、なかなか引けません。
何とかリーフラインを引き、セールから出ている紐(呼び方がわかりません)をブームに結わえます。
再度、メインハリヤードを引いてりーフ完了。

続いて、ジブセールを仕舞います。
ジブシートにテンションを掛けながらファーリングラインを引いてジブセールを引き込みました。

そこまで作業を終え、クローズホールド(のつもりで)セーリングしGPSを見ると1~1.5kn。
風の感覚からするともう少し速く走れるような気がする。
また、風が少し弱くなってきました(折角リーフしたのに…)。

帰航中の図

俺「よし、さっき仕舞ったジブセールもう一度出すぞ!!」
妻「なんで?折角仕舞ったのに…」
俺「(艇が)遅いから…早く帰りたいでしょ?!」
妻「…」
あきれる妻を横目で見ながら再度ジブセールを出します。
すると、艇速は3kn~4knに増速。
メインのみのトリムが下手糞過ぎるのかジブセールの効果が凄すぎるのか…

オーバーヒールしない程度の針路で港に向かいます。
少しヒールが大きくなるとどきどきします。
風に対するヒールの目安が解りません。
もう少し風が穏やかな日にヒールと艇速の関係を調査したいですね。

この状態で何度かカミングアバウト(タッキング)を試みますが風位を越える前に失速してしまい成功しません。
まだまだですね最終的には補機の力を借ります(情けなや…)。

10:30
港に近づいてきました。まだ時間に余裕があるため、ゆっくりと船を一周させます。
午後はもう少し風が強くなる予報ですので、このまま帰港することにします。
釣り船もいつもより早い時間ですが帰ってきています。自分の判断を良しとします。
11:30
港に入り係留場所に向かいます。
いつもより風があるので流されることを見込んで操船します。
何とか舫うことが出来ました。
今日も無事帰ってくることが出来ました。八百万の神様に感謝です。
次回もよろしくお願いします。 >> 八百万の神様
まとめ
ジブセールを使ったはじめてのセーリングでした。
航跡

メインのみに比べて艇速が1.5から2倍早くなるのは感激でした。
ただし、メインのみに比べてやることが一気に増え、てんてこ舞いになりますね。
また、今回はおそらくビューフォート風力階級は3ですが結構怖いです。
これくらいの風で常時練習できればいいのですが…。
メインセールはともかく、ジブセールのトリムがよく解らない事が解りました。
テルテール等を装備していきます。

今回のセーリングが今年最後のセーリングになると思います。
来春までは彼方此方の整備です。


2020.12.3 誤記訂正